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1級土木・令和3年・問題ANo.31~No.35

1級土木・令和3年・問題ANo.31~No.35

No. 31

道路のアスファルト舗装の各種舗装の特徴に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. 半たわみ性舗装は, 空隙率の大きな開粒度タイプの半たわみ性舗装用アスファルト混合 物に,浸透用セメントミルクを浸透させたものである。
  2. グースアスファルト舗装は,グースアスファルト混合物を用いた不透水性やたわみ性等 の性能を有する舗装で,一般に鋼床版舗装等の橋面舗装に用いられる。
  3. ポーラスアスファルト舗装は, ポーラスアスファルト混合物を表層あるいは表・基層等 に用いる舗装で, 雨水を路面下に速やかに浸透させる機能を有する。
  4. 保水性舗装は, 保水機能を有する表層や表基層に保水された水分が蒸発する際の気化熱により路面温度の上昇を促進する舗装である。

解答4

1.半たわみ性舗装は,耐流動性, 明色性, 耐油性等の性能を有する。

2.グースアスファ ルトを鋼床版上に舗設する場合は,舗設面はケレン等により汚れを除去し, 十分に乾燥させ、溶剤型のゴムアスファルト系接着剤を0.3~0.4l/m²塗布する。

3.ポーラスアスファルト 舗装は,排水機能を有する舗装, 透水機能を有する舗装, 低騒音舗装などに用いられている。

4.保水性舗装は、保水機能を有する表層や表基層に保水された水分が蒸発する際の気化熱により路面温度の上昇と蓄熱を抑制する舗装である。

No.32

道路のコンクリート舗装の補修工法に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. グルービング工法は,雨天時のハイドロプレーニング現象の抑制やすべり抵抗性の改善等を目的として実施される工法である。
  2. バーステッチ工法は,既設コンクリート版に発生したひび割れ部に, ひび割れと直角の方向に切り込んだカッタ溝に目地材を充填して両側の版を連結させる工法である。
  3. 表面処理工法は、コンクリート版表面に薄層の舗装を施工して、車両の走行性, すべり抵抗性や版の防水性等を回復させる工法である。
  4. パッチング工法は, コンクリート版に生じた欠損箇所や段差等に材料を充填して、路面の平坦性等を応急的に回復させる工法である。

解答2

1.グルービング工法は,グルービングマシンにより, 路面に深さx幅が6×6.6×9mm の寸法の溝を20~60mm間隔で切り込む工法。

2.バーステッチ工法は,既設コンクリート版のひび割れ部に直角に切り込んだカッタ溝に, 異形棒鋼あるいはフラットバー等 の鋼材を設置し, 高強度のセメントモルタルや樹脂モルタルを用いて溝を埋め戻し、両側の版を連結させる工法である。

3.表面処理工法は, コンクリート版にラベリング, ポリッシ ング,はがれ(スケーリング), 表面付近のヘアークラック等が生じた場合に用いられる。

4.パッチング材料には、セメント系, アスファルト系, 樹脂系があり、 処理厚によりモル タル又はコンクリートとして使用する。

No. 33

ダムの基礎処理に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

  1. ステージ注入工法は,最終深度まで一度削孔した後, 下位ステージから上位ステージに向かって1ステージずつ注入する工法である。
  2. ダム基礎グラウチングの施工法には,ステージ注入工法とパッカー注入工法のほかに,特殊な注入工法として二重管式注入工法がある。
  3. 重力式ダムで遮水性改良を目的とするコンソリデーショングラウチングの孔配置は,規定孔を格子状に配置し, 中央内挿法により施工するのが一般的である。
  4. カーテングラウチングは,ダムの基礎地盤及びリム部の地盤において, 浸透路長が短い部分と貯水池外への水みちとなるおそれのある高透水部の遮水性の改良が目的である。

解答1

1.ステージ注入工法は, 注入孔の全長を5m程度の長さのステージに分割し、 上位ステー ジからボーリングとグラウチングを交互に行い, 順次下位のステージに向かって施工する方法であり, 下位から上位のステージに向かって施工する方法はパッカー方式である。

岩盤の状態等の施工条件により使い分けるが, 通常はより確実な施工が可能なステージ方式が用い られる。

2.3.4記述のとおり

No. 34

ダムにおけるRCD用コンクリートの打込みに関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. RCD用コンクリートは, ブルドーザにより薄層に敷き均されるが, 1層当たりの敷均し厚さは,振動ローラで締め固めた後に25cm程度となるように27cm程度にしている例が多い。
  2. 練混ぜから締固めまでの許容時間は, ダムコンクリートの材料や配合, 気温や湿度等によって異なるが,夏季では3時間程度, 冬季では4時間程度を標準とする。
  3. 横継目は,貯水池からの漏水経路となるため, 横継目の上流端付近には主副2枚の止水版を設置しなければならない。
  4. RCD用コンクリート敷均し後、 振動目地切機により横継目を設置するが, その間隔はダム軸方向で30m を標準とする。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.横継目は,温度応力によるひび割れを防止するため、原則としてダム軸に沿って15m間隔に設ける。

No. 35

トンネルの山岳工法における補助工法に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 切羽安定対策のための補助工法は,断層破砕帯, 崖錐等の不良地山で用いられ、天端部の安定対策としてフォアポーリングや長尺フォアパイリングがある。
  2. 地下水対策のための補助工法は,地下水が多い場合に, 穿孔した孔を利用して水を抜き, 水圧, 地下水位を下げる方法として, 止水注入工法がある。
  3. 地表面沈下対策のための補助工法は,地表面の沈下に伴う構造物への影響抑制のために 用いられ, 鋼管の剛性によりトンネル周辺地山を補強するパイプルーフ工法がある。
  4. 近接構造物対策のための補助工法は,既設構造物とトンネル間を遮断し, 変位の伝搬や 地下水の低下を抑える遮断壁工法がある。

解答2

1.天端部の安定対策としての補助工法は,一般的にアーチ天端部にロックボルトや鋼管等 を打設し,先行変位を抑制する先受け工が採用され, 先受け長が6m以下のものをフォアポーリング, 6mを超えるものをフォアパイリングと呼んでいる。

2.穿孔した孔を利用して水を抜き, 水圧, 地下水位を下げる方法は排水工法である。止水注入工法は薬液等を地山に 注入し、 透水係数を低下させ湧水を極力減少させる方法である。

3.地表面沈下対策のための補助工法には、切羽前方のトンネル外周部を厚さ20~30cmでアーチ状に掘削し, 掘削後 あるいは併行してコンクリートを充填しアーチシェルを造成するスリットコンクリート工法や,トンネル掘削に先立ちあらかじめ地表からほぼ鉛直に穿孔し, 鉄筋等を挿入し、モルタ ルなどで全面定着することにより地山の補強を行う垂直縫地工法もある。

4.遮断壁工法に は,鋼矢板,柱列杭, 噴射撹拌, 鋼管杭などがある。

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