1級土木・令和元年・問題ANo.21~No.26
No. 21
河川の掘削工事に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- 河道内の掘削工事では, 掘削深さが河川水位より低い場合や地下水位が高い場合,数層に分けて掘削するなど, 土質や水位条件などを総合的に検討して掘削方法を決める必要が ある。
- 河道内の掘削工事では, 出水時に掘削機械が迅速に安全な場所に退避できるように, あらかじめ退避場所を設けておく必要がある。
- 低水路部の一連区間の掘削では, 流水が乱流を起こして部分的に深掘れなどの影響が生じないよう、原則として上流から下流に向かって掘削する。
- 低水路の掘削土を築堤土に利用する場合は, 地下水位や河川水位を低下させるための瀬替えや仮締切り, 排水溝を設けた釜場での排水などにより含水比の低下をはかる。
No. 22
河川護岸前面に設置する根固工に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- 根固工は,流体力に耐える重量であり,護岸基礎前面の河床の洗掘を生じさせない敷設 量とし、耐久性が大きく, 河床変化に追随できる屈とう性構造とする。
- 根固工の敷設天端高は,平均河床高と同じ高さとすることを基本とし, 根固工と法覆工との間に間げきを生じる場合には, 適当な間詰工を施すものとする。
- 根固工のブロック重量は,平均流速及び流石などに抵抗できる重さを有する必要があることから, 現場付近の河床にある転石類の平均重量以上とする。
- 根固工に用いる異形コンクリートブロックの乱積みは、河床整正を行って積み上げるの で, 水深が深くなると層積みと比較して施工は困難になる。
No. 23
河川の柔構造樋門の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。
- キャンバー盛土の施工は,キャンバー盛土下端付近まで掘削し、新たに適切な盛土材を用いて盛土することが望ましい。
- 樋門本体の不同沈下対策としての可とう性継手は, 樋門の構造形式や地盤の残留沈下を考慮し,できるだけ土圧の大きい堤体中央部に設ける。
- 堤防開削による床付け面は, 荷重の除去にともなって緩むことが多く, 乱さないで施工するとともに転圧によって締め固めることが望ましい。
- 基礎地盤の沈下により函体底版下に空洞が発生した場合は,その対策としてグラウトが有効であることから, 底版にグラウトホールを設置する。
No.24
砂防えん堤の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
- 岩盤にコンクリートを打ち込む場合は,基礎掘削によって緩められた岩盤を取り除き岩 屑や泥を十分洗い出し, たまり水をふき取る作業が必要である。
- 砂礫の上にコンクリートを打ち込む場合は、転石などの泥を洗浄し, 基礎面は十分水切 りを行って泥濘ねいによるコンクリート汚染が起こらないようにしなければならない。
- 砂防堰堤の上下流の岩盤余堀部をコンクリートで充填するための間詰めは、風化していない岩盤までコンクリートを打ち上げる。
- コンクリートの打継ぎ面は,砂防えん堤の堤体の一体化をはかるため, コンクリート打 込み時には乾燥した状態でなければならない。
No. 25
渓流保全工の各構造に関する次の記述のうち, 適当なものはどれか。
- 床固め工は,コンクリートを打ち込むことにより構築される場合が多いが, 地すべり地などのように柔軟性の必要なところでは、枠工や蛇かごによる床固め工が設置される。
- 帯工は,床の固定をはかるために設置されるものであり、天端高と計画河床高の差を考慮して落差を設ける。
- 護岸工は,渓岸の侵食 崩壊を防止するために設置されるものであり、 床固め工の袖部を保護する目的では設置しない。
- 水制工は,荒廃渓流に設置される場合, 水制頭部が流水及び転石の衝撃を受けることから、堅固な構造とするが, 頭部を渓床の中に深くは設置しない。
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