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1級土木・令和3年・問題ANo.1~No.5

 

1級土木・令和3年・問題ANo.1~No.5

No. 1

土質試験結果の活用に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 土の粒度試験結果は, 粒径加積曲線で示され, 粒径が広い範囲にわたって分布する特性を有するものを締固め特性が良い土として用いられる。
  2. 土の圧密試験結果は、 求められた圧密係数や体積圧縮係数等から, 飽和粘性土地盤の沈下量と沈下時間の推定に用いられる。
  3. 土の含水比試験結果は,土の間隙中に含まれる水の質量と土粒子の質量の比で示され, 乾燥密と含水比の関係から透水係数の算定に用いられる。
  4. 土の一軸圧縮試験結果は, 求められた自然地盤の非排水せん断強さから,地盤の土圧, 支持力,斜面安定等の強度定数に用いられる。

解答3

1.2記述のとおり

3.土の含水比試験結果は、 乾燥密度と含水比の関係から盛土の締固めの管理に用いられる。 透水係数は, 室内透水試験や現場透水試験により求められる。

4.記述のとおり

No. 2

法面保護工の施工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 種子散布工は,各材料を計量した後, 水, 木質材料, 浸食防止材,肥料, 種子の順序で タンクへ投入し, 十分攪拌して法面へムラなく散布する。
  2. 植生マット工は, 法面が平滑だとマットが付着しにくくなるので, あらかじめ法面に凹凸を付けて設置する。
  3. モルタル吹付工は,吹付けに先立ち、 法面の浮石、ほこり, 泥等を清掃した後,一般に菱形金網を法面に張り付けてアンカーピンで固定する。
  4. コンクリートブロック枠工は,枠の交点部分に所定の長さのアンカーバー等を設置し, 一般に枠内は良質土で埋め戻し, 植生で保護する。

解答2

1.記述のとおり

2. 植生マットエは、法面の凹凸が大きいと浮上がったり、風に飛 ばされやすいので,あらかじめ凹凸を均して設置する。 特にマットの端部は十分に固定し, 法肩部では巻き込んで固定する。凹凸の大きい法面に施工する場合は、法面への密着を高め るために金網をマット上に設置して固定するとよい。

3.4.記述のとおり

No. 3

TS (トータルステーション) GNSS (全球測位衛星システム)を用いた情報化施工による盛土工に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. 盛土の締固め管理システムは、 使用機械, 施工現場の地形や立地条件, 施工規模及び土 質の変化等の条件を踏まえて適用可否を判断しなければならない。
  2. 盛土の締固め管理システムの位置把握にTSを採用するか, GNSSを採用するか検討し, 双方の適用が困難な範囲では従来の品質管理方法を用いなければならない。
  3. 盛土材料は, 目視による色の確認や手触り等による性状確認, その他の手段により,試験施工で品質・施工仕様を決定したものと同じ土質であることを確認しなければならない。
  4. 試験施工と同じ土質・含水比の盛土材料を使用し、 試験施工で決定したまき出し厚・締固 め回数で施工できたことを確認した場合でも、必ず現場密度試験を実施しなければならない。

解答4

1.2.3記述のとおり

4.試験施工と同じ土質, 含水比の盛土材料を使用し,試験施工で決定した施工仕様 (まき出し厚, 締固め回数等)で施工した盛土は,所定の締固め度を確保しているといえるので, 現場密度試験を省略する。

No. 4

建設発生土を工作物の埋戻しに利用する際の留意点に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。 ただし, 「工作物の埋戻し」 とは,道路その他の地表面に埋設, 又は構築した各種埋設物を埋め戻すことをいう。

  1. 埋戻しに用いる土は, 道路の供用後に工作物との間に隙間や段差が生じないように圧縮 性の小さい材料を用いなければならない。
  2. 建設発生土を安定処理して使う場合は,一般に原位置に改良材を敷き均しておいてから, スタビライザー等により対象土と改良材を混合しなければならない。
  3. 埋戻し材の最大粒径に関する基準は, 所定の締固め度が得られるとともに, 埋設物への 損傷防止のための配慮も含まれているため, 埋設物の種類によって異なる。
  4. 埋戻しに用いる土は, 埋戻し材上部に路盤 路床と同等の支持力を要求される場合もあ るので,使用場所に応じて材料を選定する。

解答2

1.記述のとおり

2.建設発生土の安定処理には、 掘削前の適用工法とし て,改良材を原位置で混合した後に掘削を行う 「改良材混合掘削」, 掘削した発生土への適用 工法として, プラントで行う 「プラント安定処理」 等がある。

3.4記述のとおり

No. 5

軟弱地盤対策工法に関する次の記述のうち, 適当でないものはどれか。

  1. サンドコンパクションパイル工法は,地盤内に鋼管を貫入して管内に砂等を投入し,振動により締め固めた砂杭を地中に造成することにより, 支持力の増加等を図るものである。
  2. ディープウェル工法は,地盤中の地下水位を低下させることにより,それまで受けていた浮力に相当する荷重を下層の軟弱層に載荷して,地盤の強度増加等を図るものである。
  3. 深層混合処理工法は,原位置の軟弱土と固化材を攪拌混合することにより, 地中に強固な柱体状等の安定処理土を形成し、 すべり抵抗の増加や沈下の低減を図るものである。
  4. 表層混合処理工法は,表層部分の軟弱なシルト粘土と固化材とを攪拌混合して改良することにより,水平方向の排水距離を短くして圧密を促進し、地盤の強度増加を図るものである。

解答4

1.サンドコンパクションパイル工法は、砂杭の支持力で構造物を支えると同時に,砂杭を通して地盤中の水分を排水する効果もある。

2.3記述のとおり

4.表層混合処理工法は,表層の軟弱な地盤に石灰系又はセメント系の固化材を混合し, 地盤の強度を増加させる。 水平方向の排水距離を短くして圧密を促進し、地盤の強度増加を図るものは、透水性の高い砂柱を地盤中に鉛直に造成するサンドドレーン工法である。

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