こんにちは、元公務員のちゃんさとです。

こんなぎもんにお答えします。
公務員土木になると、かならず工事を発注することになります。(ほぼ100%)
なのでこの記事をよむと、公務員土木の仕事内容や流れがわかりますよ。
この記事がおすすめな人は以下のとおり。
- これから公務員土木職になる人
- 公務員土木の仕事内容や流れが知りたい人
- 公務員土木になったばかりの人
あてはまる人はぜひ読み進めてみてください。
この記事を書いている人

- 元公務員の主婦ブロガー💻
- 公務員土木時代の設計書作成本数は合計100本以上!
- 1級土木施工管理技士、玉掛、危険物取扱者乙4などの資格もち
- (いちごが有名な)県庁の公務員土木職として7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 今はブログで土木施工管理技士の勉強方法や公務員のあれこれ、仕事などをメインにさまざまな情報を発信しています。
それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちらです。
【公務員土木】仕事全体の流れ
公務員土木職の仕事全体の流れ(工事)はこんな感じ 🙂
全体の流れ
- 計画
- 測量
- 詳細設計
- 用地測量
- 設計(工事用) ←今回説明
- 工事発注 ←今回説明
- 工事担当
- 工事完成
本当にざっくりな流れです。
工事の立ち上げから完成までは、だいだい早くとも3年以上はかかります。
公務員土木の仕事内容と流れ【設計~工事発注まで】
それでは全体の中から、5.設計(工事用)、6.工事発注についてさらにくわしく説明します。
設計の元となる資料を探す
まずは、設計書をつくる元となる資料を探します。
おそらく【仕事全体の流れ】の2.測量や3.詳細設計は委託をしていますので、委託成果品というものがあるはずです。
その委託成果品が、工事用の設計書をつくるための資料となりますので確認してください。
委託資料を確認することで、工事の内容や詳細が分かりますよ。
現場を確認する
現場確認は、1.設計の元となる資料を探すと順不同です。
ほぼ平行作業ですね。
時間を見つけて、その委託成果品の中にある図面と現場を照らし合わせて見てみましょう。
工事の始まり(起点)や工事の終わり(終点)、どこにどんな構造物ができるのかを確認してください。
現場には、測量で設置した杭やピンがあるはずです。
また現場をみると、工事後の完成を想像することができます。
そして図面の見方などの勉強にもなります。
意外と現場をみずに成果品だけでつくり、工事を発注しトラブルが起こることもあります。
成果品だけでは、現場の細かいことは分かりません。
たとえば、
- トラックが出入りするから、道路を守るために敷き鉄板を敷いたほうが良いかも。
- 近くに家がたくさんあるから騒音対策用の機械を使おう!
こんな感じで、現場を実際に見てみるといろいろと疑問が出てきます。
はじめからは無理ですが、現場をたくさん見ていくとそういう疑問が生まれてくるようになりますよ。
忙しいと思いますが、設計を組むときは必ず現場を見るようにしてください。
設計資料をつくる
工事を発注するときに予算が決められていますので、その予算に合わせて工事内容が変わります。
どういうことかというと、成果品では、事業全体の設計内容になっているのです。
全体延長が100mとすると、今回は20mまでしか工事できない!とか、そういうことが起こります。
成果品がまるまる使えるものだとすれば問題ありません。
しかし予算ありきの工事ですので、全部はできないからここまで!と決めて工事を発注しようということになります。
したがって成果品のなかで今回の工事は、事業全体のどこの部分になるのかを選別して資料を作り直さなければなりません…。
予算もありますので、どこまでやるかは設計書をつくっていきながら、
「No.○○までなら予算内で工事ができるぞ!」と考えていくわけです。
この試行錯誤がけっこう大変です…。
予算も考えながら工事延長が決まります。
ある程度予算は確保されていますが、工事がどこまでできるかは、実際に数量を設計書に組んでいかないと分かりません。

資料を作成するときは、予算が決められていることがほとんどです。
概算金額などを参考に工事内容や工事延長などを決め、設計資料をつくりましょう!
また設計をつくるには歩掛(ぶがかり)や基準書を使って、それぞれのルールにしたがって設計を組んでいきます。
歩掛(ぶがかり)というのは、国や県、市町で設計をするときに使っている参考本のこと。(国の基準を参考にしていることが多い)
歩掛や基準書は分厚く、いろんな基準をすべて確認するのは本当に大変です。
この作業が一番時間がかかります。
分厚い歩掛や基準書を頭から覚えている人はいません。
まずは似ている設計書を参考にして、基準を確認していくと効率が良いですよ。
設計図書をまとめる
【3.設計資料をつくる】で資料をつくり、その資料を入札用にまとめます。
入札というのは、工事をやってくれる業者を決めるためのものです。
色々決まりはありますが、かんたんにいうと一番安く金額を入れた業者が工事をすることができるということです。
現在は、ほとんど入札も電子システムを利用しています。
入札をするための【設計図書】をつくるということですね。
またみんな忘れがちですが、【設計図書】は公文書扱いです。
ですので設計図書をまとめるときは、たくさんのルールがあってそれに沿ってまとめなければなりません。
このまとめる作業もかなりの重労働です…

検算チェック
検算までくるともう少しです。
がんばりましょう。

設計図書がまとまると、その設計書を別の人が【検算】をします。
【検算】というのは、数量や図面のミスがないように確認することです。
完ぺきだ!と思っても、人間がしている作業ですからミスはあるものです…
設計図書の作成者以外の人がチェックすることでミスを防ぎます。
その後ほぼ100%、修正作業があります。
私も完ぺきだったことは一度もないです!(笑)
修正なしはほとんどありえません。
ミスはもちろんですが、設計の考え方もひとそれぞれちがいますから、そのすり合わせをしなければなりません。
あーだこーだした後に、資料を作り直したり、図面を追加したりします。
この検算で合格すれば、【設計図書】の完成です。
おめでとうございます!
入札準備・入札完了(おまけ)
私がはたらいていた県庁では、入札準備は経理が担当していました。
他の自治体もほとんどが事務の方が担当すると思います。
なぜこの部分をおまけとして書いたかというと、入札前になにかトラブルがあった場合、資料の差し替えや修正作業の可能性があるからです。
入札がかかるまでは、まだ安心してはいけません。
トラブルがないように、祈って待ちます。
何かあれば対応できるようにしておきましょう。
そして入札が完了して業者が決まれば、本当に任務完了です。(現場監督という仕事がまっているが…(笑))
まとめ
公務員土木の仕事全体の流れ
- 計画
- 測量
- 詳細設計
- 用地測量
- 設計(工事用) ←今回説明
- 工事発注 ←今回説明
- 工事担当
- 工事完成
今回は以上です。
参考になればうれしいです。
ありがとうございました。
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