こんにちはー!建築・お家だいすきオタクのちゃんさとです。
今回のテーマは【住宅の断熱性能や断熱材料】
基本的な知識やポイントなどをかんたんにまとめましたので、参考にしていただければうれしいです★
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂
住宅の断熱性能と熱容量
みなさんが室内で快適に過ごすためには、建物への熱の出入りを適切にコントロールすることが必要になります。
床や壁、天井、屋根などにグラスウールやポリスチレンフォームなどの断熱材を入れると、各部位の熱貫流率が小さくなって住宅の断熱性が高まります。
そして建物のなかでとくに熱を通しやすいのは「窓」です。
窓には複層ガラスやLow-E複層ガラス(低放射複層ガラス)を使ったり、2重サッシにすると断熱性が高まり効果的ですよ 😉
一方で、壁に断熱材を入れて断熱性を高めても、スキマだらけの住宅では断熱材の効果が発揮されません。
床や壁、天井などの気密性を高めて熱の出入りを防ぐことも大切!
気密性の向上は、「換気熱損失」の抑制にもつながります。

建物内外の温度差が大きいほど、また換気量が大きいほど、換気熱損失は大きくなります。
また室内の温熱環境を快適に保つには、建物の熱の出入りのほかに、建物自体に蓄えられる熱量の大きさも影響します。
【熱容量】とは、材料が熱を吸収して宅割れる能力を示すもの。
熱容量が大きいと=熱をたくさん蓄えられる(暖かい)
たとえばコンクリートなど重くて密度が高く、熱容量の大きい壁は、外気温が室内に伝わりにくくなり、いったん壁が熱を吸収すると熱を放出するにも時間がかかります。
一方で木材でつくった壁は熱容量が小さく、外気温の影響を受けやすくなるというわけです。
住宅の断熱材料
住宅に断熱材料として使われるものはこちらです。
住宅の断熱材料
- グラスウール
- ロックウール
- ポリスチレンフォーム
- ポリウレタンフォームなどの発砲プラスチック
- 現場発泡ウレタン
- インシュレーションボード
特徴をまとめるとこんな感じ 🙂
断熱材料 | 特徴 |
グラスウール | グラスウールはガラスが原料
主原料の85% を建築現場、家庭などから回収される資源ごみからなるリサイクルガラスを使用 グラスウールは製造時に出る端材や建物の改修や取り壊しなどで不要になった使用済みのものも再生処理して再利用できる グラスウールはくりかえし利用できて、環境保護やゴミの削減に役立つ環境性能の高い断熱材として、環境省「グリーン購入法」の特定調達品目に該当している グリーン購入法:循環型社会の形成のため、国等による物品購入時には環境物品等を購入することを定めた法律 |
ロックウール | ロックウールは鉱物(無機物)由来の素材のため、燃えにくく湿気に強いという性質がある
また繊維の間に空気がたくさん含まれているので、騒音に強い上に優れた断熱効果を発揮する 省エネによるCO2削減に貢献し、リサイクルも可能 とくにJFEロックファイバーが製造するロックウールは主原料が製鉄所の副産物である高炉スラグであるため、製造エネルギーが約1/2に抑えられ環境にやさしい製品 |
ポリスチレンフォーム | ポリスチレンフォームとは、ポリスチレン樹脂を発泡成型した断熱材のこと
ポリスチレンフォームは、ポリスチレン樹脂による無数の気泡で構成されており、プラスチック素材なので水に強く、軽い素材のため施工性にも優れている |
ポリウレタンフォームなどの発砲プラスチック | 断熱材ウレタンフォームは、ポリウレタン樹脂でできた断熱材のこと
断熱性能が高く、断熱材に用いることで夏の暑さ、冬の寒さ対策などに役立つ さらに耐水性、遮音性も高く、結露、遮音対策にも効果的 ただしウレタンフォームには耐火性、シロアリに弱いなどのデメリットもあるため、施工時には注意が必要となる |
現場発泡ウレタン | 現場発泡ウレタンフォームとは、専用機械を積んだトラックから吹付けホースを伸ばし、施工面に原液を吹付け発泡させる工法のこと
現場施工のため資材搬入などなく、工期の短縮・コスト削減になる |
インシュレーションボード | インシュレーションボードは、断熱性、吸放湿性、吸音性に優れており、軽くて、寸法安定性も良く、加工・施工がかんたん
主に密度が0.35g/cm3未満のもの、アスファルト処理したシージングボードは密度0.40g/cm3未満の板状製品 断熱材としては「ファイバーマット」などが知られている |
断熱性を高めて室内の温熱環境を良好に保ちましょう!
断熱材は壁だけでなく、床下や天井裏も合わせて設置するとより効果が高まります。
住宅に使われる材料の熱伝導率や熱の性質
熱の性質や用語をまとめると以下のとおりです。
熱の性質 | 意味や特徴 |
伝熱 | 熱は温度の高い所から低い所へ伝わる |
熱伝導率 | 固体の内部を熱が伝わる現象を伝導という
伝導による熱の伝わりやすさを表す |
熱伝導抵抗 | 伝導による熱の伝わりにくさを表す |
対流 | 水や空気といった液体や気体において熱が伝わる現象
水や空気は熱せられると上昇し、冷やされると下降するという性質をもつ |
放射 | 電磁波(赤外線)によって物に熱が伝わる現象
焚火に当たると暖かいのは、屋外の気温が高くなるためではなく、焚火の熱が放射によって人体に直接つたわるためである |
主な材料の熱伝導率をならべてみるとこんな感じ 🙂
大
熱伝導率 小 |
アルミニウム | 200W/m・K |
コンクリート | 1.6W/m・K | |
木材 | 0.15W/m・K | |
グラスウール | 0.04W/m・K | |
空気 | 0.022W/m・K |
内部がつまっていて密度の高い金属やコンクリートなどは熱伝導率が高いとおぼえておきましょう。
また住宅の内外を隔てる床や壁、天井、屋根などは一般に異なる材料を組み合わせてつくられています。
よってこれらの部位では、熱の伝導・対流・放射などの熱移動が単独で起こることはなく、複合して起こるという仕組み。
そして床や壁、天井、屋根などを通して高温側から低温側へと熱が伝わることを【熱貫流】といい、その熱の通しやすさを熱貫流抵抗で示します。
ちなみに熱貫流率は①材料の熱伝導抵抗、②中空層の熱抵抗、③壁表面と空気の間の熱伝達抵抗などの熱の伝わりにくさを合計した熱貫流抵抗の逆数(1/熱貫流抵抗)で求めることができますよ。

以上です。
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興味のある方はぜひどうぞ!
ありがとうございました。